残置高価品と賃貸に関すること
賃貸借契約の終了の際、賃借人が、冷蔵庫などの家電製品、劇薬等の危険物からぺットなどの小動物に至るまで、賃貸人にとって迷惑な動産を放置したまま賃借物件の明渡しをなす例があります。賃貸人は、これらの動産類を処分することにつき支出した費用を賃借人に対して請求できるのでしょうか。また、賃貸人は、賃貸借契約に残置品の所有権放棄条項があるのをたてにとって、残置品のなかに現金宝石などがある場合に、これをみずから取得してもいいのでしょうか。・賃貸人の処分権限の有無賃貸人が賃借人に無断で残置動産を処分することができるかという問題に関し、賃貸人が賃借人所有の動産を搬出して廃棄したことが違法であるとして賃借人から賃貸人に対する慰謝料請求が認められた事例として、大阪高裁昭和62年10月22日判時1267号39頁があります。賃貸人による賃借人の所有物の処分は、自力救済として極めて例外的に許容されるにすぎないというのが裁判例の大勢です。建物賃貸借契約書に自力救済条項があっても、賃借人の所有物 (家財)を廃棄処分したことが違法であるとされた事例として、浦和地裁平成6年4月22日判タ874号231頁があります。したがって、賃貸人としては、しかるべき法的な手続きを経たうえで処分するということになります。
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